先日。
日本最北端の温泉郷『豊富温泉』で開催の、『はじめてのヨガ』にて。
何度か豊富温泉に訪れたコトがある方が、久々にお越しになり、クラスに参加してくれました。
彼女からは、『状態がかなり悪化してしまった』と、来る前から連絡をもらっていた。
実際にお会いすると、やはり、痛みでカラダはろくに動かない。
痛み痒みにただただ耐えるため、ココロもカラダもこわばり、カラダはまるで、ロボットのよう。
辛い、、、、
これは、たびたび言っているのだけれど、この辛さ、なってみないと分かりません!!
安易に『分かるよ』なんて、言わないで欲しい。。。
全身に炎症が広がると、空気に触れただけで痛いのだ。服を着るのも困難、がんばって着たら、また脱ぐのも困難で。
もう、これは罰ゲームどころじゃない。
全身が傷だらけとなり、流血したり、浸出液が出たり。頭皮にも出たら、髪の毛が固まってしまって、ガビガビになる。
それはもう、見るも無残なコト。
こんな状態、やはり体験してみないと、どれだけ辛いか、どれだけ痛いか分からないと思うのです。
私も、初めて豊富温泉を訪れた8年前の夏は、そんな状態でした。あの時は、今思えば必死やったなあ、と思い返して思うコト。
生まれて一歳になる娘と遠く離れて、3週間近く湯治療養に。
初めて訪れた豊富町は素晴らしかったけれど、やっぱり、ひとりで遠く日本最果ての地にまでやって来て、さみしかったなあ。
娘のコトを思わない時間は、なかった。
豊富温泉を訪れる多くの方が、苦しんで、苦しんで、耐えがたきを耐えた末に、訪れています。
ヨガクラスに来てくださる方も、まずは1週間前後湯治をして、皮膚の状態が落ち着いたら参加してくださる、という方が多い。
豊富温泉は、劇的に傷の回復が早い!これはもう、魔法のようでもあり。
男湯には、なんと『オイルフェンス』があります。
温泉とは思えないほどに、成分が濃い日もあります。
温泉って『生きもの』なんだ。
これは、ここ豊富温泉で過ごすようになり、頻繁に豊富温泉に入るようになって、思うコト。
毎日違うんです、温度も、雰囲気も。
これは、パンチのある温泉だからこその気付きかもしれません。
ヨガクラスにハナシは戻って。
全身傷だらけなのに、少しでも動いたほうが良いと、クラスに参加してくれた彼女。
痛みとつっぱりで関節が曲がらない、伸ばせない。
それでも、スローモーションのように、出来る限りに動く。
そんな彼女の姿を観ていたら、息が詰まった。胸が痛くなる。
そう、私もそうやった。
『喉元過ぎれば』というけれど、あんなに辛かったのに、忘れてしまうモノなのだ。
ここ豊富温泉にて働かせていただくようになり、今年で3年。
たくさんの方が、この温泉地に救いを求めて訪れる。
その中には、リピーターとして、よくいらっしゃる方、悪化する前にメンテナンスにいらっしゃる方もいらっしゃる。
初めてで、不安いっぱいでいらっしゃる方も。
ここに来ると、同じ苦しみを分かち合える仲間にも出会えるから、抱え込んでいた重い荷物が、いくらかは軽くなるかもしれない。
『良き理解者』という存在は、高い壁を乗り越えるに、とても大切やと思う。
全身傷だらけでも、クラスに出てくれた彼女。
一生懸命に動く姿を観て、ここ豊富温泉にてヨガクラスをさせていただき、同じ痛み苦しみを持つ者として、いくらかでも荷物を一緒に背負えたらよいなと思ったが、やはり、『ここに来て良かった』と、改めて思った。
どれだけ痛いか、辛いか分かるからこそ、『頑張って動いてみて』、『汗かいて老廃物を出そう!』と言える。
痛み苦しみを分かった上で、あえて、お伝えしたいと思う。
アトピー性皮膚炎と、どう向き合うか。
いろんな選択肢があって、どれを選ぶかは、本人次第。
それには、良いも悪いもなくて、自分に合えばそれでよいんやろう。
しかし、数ある治療法や対策を試しても、『なかなか上手くいかない』と言う方が、たくさんいらっしゃる。
そんな方へ、選択肢のひとつとして、また、ひとまずリセットボタンを押せるように、『豊富温泉に来てみたらどうか?』とお伝えしたい。
豊富温泉は私にとって、『雨宿り』な場所。
軒下に入って雨をしのげば、ずぶ濡れになって疲れ果てたココロとカラダを、いくらかは休ませるコトが出来る。
が、根本的な解決には至らない。
たとえ豊富町に移住したとしても、急に温泉が肌に合わなくなったからと、故郷に帰った方もいらっしゃった。
選択肢は多いほうがいいけれど、『数打ちゃ当たる』では、お金と労力ばかりがかかったりするコトにもなり兼ねない。
私は、『転ばぬ先の杖』として、ヨガをお伝えしています。
毎日の暮らしの中で出来るコトとして、適度な運動を取り入れるコト。
でもこれは、ヨガでもウォーキングでも筋トレでも、なんでもいい。
これくらいなら出来る、続けられるって思えるコトを、毎日歯を磨くように、やり続けてみるコト。
そして、いろんな選択肢の中から『ヨガ』を選んでいただいたのなら、精一杯にお伝えしたい。
呼吸を重んじ、心身調整の場として、より質の高い休息を目指す。
『はじめてのヨガ』では、ここを目指します。
ヨガを生きる。ヨガとは、生き方そのものだと思う。
より自分らしく生きる、そのためにはまず、『自己とじっくり向き合うじかんを持つ』コト。
雨に濡れて、ヘトヘトになってここへいらっしゃる皆さんに、そっと傘を差し出すようなじかんとなりますように。
私もそうやって、助けてもらったから。
辛くて向き合うのイヤかも知れないけれど、やっぱり、向き合ってみて欲しい。
世界でたったひとりの、かけがえのないアナタやから。
いつも結局、お互いさまです。たまたまその時にどうなのか、なだけで。
おかげさま。
持ちつ持たれつで、やってゆけたらいい。
そう。
アトピー性皮膚炎と言えば、オススメのブログがあります。
◎くわっちのブログ→★★★
くわっちコト桑野やすしくんは、今年のアトピーフォーラムin豊富に、遥々京都から来てくれました。
彼は『アトピー改善アドバイザー』として活動し、『分子栄養学』を主に伝えている方です。
全国各地でセミナーもやってます。
ピンと来た方は、ぜひお出かけくださいね。
くわっちのブログタイトルは、『アトピーを味わい尽くすと人生が変わる』
これ、すごくよく分かる。
越えれもしないと思うほどの高い壁にぶち当たり、試行錯誤し、自問自答し、深みにハマり、イヤになり、時には『ないコト』にしてみたりして。
そんな中、一筋のヒカリを見つけて、やっとこさ、出口に辿り着く。
『やったー、乗り越えた〜!』としても、ちゃんとまた、次の壁が来るんですが、、、
根本的な原因は、その時たまたま起こっている状態ではない。
自分の在り方そのもの、存在自体に意識を向けるコト。
が、重過ぎる荷物を抱えたまんまじゃ、そもそも何も出来ないから、ひとまず、雨宿りをしてみるのはどうか。
私にとって豊富温泉は、そんな場所です。
今この時、抱え切れないほどの荷物を背負い、痛くて痒くて苦しいとなってらっしゃる方が、もしこの記事を読んでくれていたなら、ぜひ勇気を出して、選択肢のひとつとして、豊富温泉に足を運んでくださいね。
朝の来ない夜はない。
必ずチャンスはあります。
楽しい方へ、明るい方へと。
ありがとうございます。
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